SDGs探究「クリティカル」とは?
SDGs探究「クリティカル」は、SDGsの成り立ちや各17ゴールの世界の状況、日本の状況、当事者インタビューから社会問題の本質を学び、自分ごと化する探究プログラムです。
あらゆる社会課題に触れ、自己と向き合いながら、興味関心領域を見つけたり、個人研究のための素材にすることができます。
大学入試でも出題される頻出テーマに触れながら、
思考力を身につけることができます。
社会問題をジブンゴトとして捉える取り組みをしたい学校なら「今こそ、この教材」を。
こんな学校におすすめ
個人の研究課題を進めているが
もっと前提知識となる素材が欲しい
SDGsをテーマに大学入試に対応する社会問題を取り扱いたい
社会課題解決に向けた
レポート作成やプレゼンテーションをしたい
本教材の3つのポイント
充実した情報量
SDGsの理解を深める
本教材は、各SDGsゴールごとに「ゴールの概要」「世界の現状」「日本の現状」「ケーススタディ/インタビュー」のように多角的な視点で社会テーマを掘り下げることができます。
議論に必要な前提知識を十分に習得することができます。
リアルな事例から
社会問題を「ジブンゴト化」
国内外の社会課題を統計データや実体験に基づく話を収録しています。
また、実際に各ゴールに取り組む社会人へのインタビューは国内の事例のみにあえて焦点を当てることで、より社会問題をジブンゴト化することができます。
『答えのない問い』で
思考力(論理的・批判的思考)が向上
本教材の一番のポイントは、「答えのない問い」(Critical Question)が多数収録されていることです。
私たちの社会には様々なジレンマが孕んでいます。明確な答えがない中で、多角的な視点から物事を考える力を養います。
選べる2つの探究プログラム
個人探究型
探究プログラム
生徒個々人の研究テーマを決め、それぞれのテーマごとに深めていく探究プログラムです。
「クリティカル」にある豊富なコンテンツを利用し、課題の設定や課題解決に向けた実行をしていくプログラムです。
個人研究をやっている
学校におすすめ!
SDGsゴール固定型
探究プログラム
時期やテーマに応じてSDGsゴールを学校として決定し、そのゴールを重点的に探究していくプログラムです。社会に対する前提知識を習得したい、いきなり個人の探究に入る前に、さまざまな社会問題に触れたい、という学年や学校におすすめのプログラムです。
前提知識を十分に
身につけるならこれ!
個人探究学習の流れ
個人の研究テーマの決定
STEP1
01
課題の設定
02
情報の収集
03
整理・分析
04
まとめ・表現
個人探究/研究
生徒個々人が選んだテーマについて、何が社会的にインパクトの大きい問題なのか、何が本質的な課題なのか、
仮説を立てます。
立てた仮説が適切かどうか、情報収集を行います。
「クリティカル」内にある国内外の事例を確認したり、
アンケートをとるなどして情報を収集します。
調べた内容、わかった情報を統計的なデータとしてまとめたり、傾向を分析したりします。また、分析した結果から、何を行えば良いかを明確にし、実行します。
これまでの活動をまとめていきます。
必要に応じて改善した内容を改めて実行します。
STEP2
最終プレゼンテーション/
社会人によるフィードバック
STEP3
SDGsゴール固定型探究プログラム流れ
SDGsゴール固定型探究プログラムは、時期や年間の学習テーマに応じて、SDGsゴールを固定し、学年やクラス単位でそのSDGsゴールを深く掘り下げていくプログラムです。
例えば、1学期は「プラスチック問題」についてなのでGoal 14を、2学期は「貧困問題」がテーマなので、Goal1を、などです。
ゴールを決定した後の学習フロー
レッスン 1:
SDGsゴールの概要
レッスン 2:
世界の現状
ゴール〇〇とは?など、SDGsの各ゴールの概要や各ゴールにあるゴールや指標を学習することができます。
世界でそのゴールの状況についてを学習することができます。
世界各地でどのような問題があるかを知ることができます。
レッスン 3:
日本の現状
1ゴール4レッスンで
多角的に社会課題を確認
レッスン 4:
インタビュー/ケーススタディ
国内の実態について確認するレッスンです。日本国内のSDGsのゴール達成状況や国内特有の問題について触れます。
日本において、各ゴールに対し当事者として活動する人や具体的な事例を取り上げながら、身近な問題を知ることができます。また、その上で自分自身がそれらの問題に対してどのようなアクションをとることができるのかを学習できます。
Lesson 4では様々なセクターの方々にインタビューをし、
事例から考える教材になっています。
以下が各ゴールでインタビュー/ケーススタディとして掲載されている内容です。
Goal 1:No Poverty
元教育支援NPO団体所属
長尾 緑 氏
Goal 2:Zero Hunger
NPO法人 TENOHASHI
理事長 清野 賢司 氏
Goal 3:Good Health and Well-Being
障害者施設勤務
谷川 涼子 氏
国内で相対的貧困の状況で育ち、貧困の状態にある人々への支援を行ってきた女性へのインタビュー。彼女の学生時代の学校生活や課外活動から、彼女が考える経済格差や教育格差、奨学金制度の見直しなどについて伺う。
路上生活者のためのNPO炊き出し団体の理事長へのインタビュー。表向きには報道されない路上生活者の実情や、理事長が直面する行政との摩擦、そして「精神的な飢餓がない社会」について伺った。
障がい者支援施設で働く看護師の方へ、幸福とは、健康とは何かを伺った。施設の利用者との関係や、心身の健康を表すウェルビーイングの概念について迫るとともに、日本の医療・福祉従事者の実態を探る。
Goal 4:Quality Education
公立大学法人国際教養大学
特任教授 佐藤 健公 氏
国際教養大学教職課程代表の佐藤先生に日本の公教育の実態を伺う。県としての教育方針、教育委員会や校長の力量、リソースの量によって左右される教育の質、また、義務教育における課題についても探る。
Goal 7:Affordable and Clean Energy
合同会社小田原かなごてファーム
代表 小山田 大和 氏
地方創生とクリーンエネルギーを実現する小田原かなごてファーム代表小山田氏へのインタビュー。再エネをめぐる政治的・社会的な論争、エネルギーの地産地消の重要性、そして未来の再エネ普及のために奮闘する小山田さんの志に注目。
Goal 10:Reduced Inequalities
NPO法人東京レインボープライド
共同代表理事 杉山 文野 氏
LGBTQや社会的少数者の権利向上や多様な社会を追求する東京レインボーパレード。代表の杉山文野さんが、ここ数年間の社会の意識変化、根強く残る課題、あらゆるマイノリティを含んだより多くの人が暮らしやすい社会について語る。
Goal 13:Climate Action
富士フイルム株式会社
戸根 曜子 氏
省エネ省コストのデータストレージを提供する富士フイルム。未来の世代のために、商品を通じてCO2削減に取り組む社員にお話しを伺った。温暖化に立ち向かういち社員として社内に与える影響や、プライベートでの子どもへの環境教育について迫る。
Goal 5:Gender Equality
大学教授、2児の母
渡邊 紗栄子 氏
大学教授として、二児の母として生活する女性へ実体験をインタビュー。女性研究者としてアカデミアの世界で受ける性差別、母親として受ける地域社会・職場からの圧力。根強く残る偏見を克服するため、子どもと大人がジェンダーについて語り合う重要性を説く。
Goal 8:Decent Work and Economic Growth
Microsoft Japan 様
Goal 6:Clean Water and Sanitation
公益社団法人日本水道協会
国際係長 渡部 英 氏
工務部技術課 佐藤 弦樹氏
日本水道協会の担当者へ、水の役割や日本の水道事情、効率的な水の使い方を伺う。大量の死者と被害を出した19・20世紀の水系感染症の実態から、安全な水を供給する現代の水道産業のリアルに迫る。
Goal 9:Industry, Innovation, and Infrastructure
石川県小松市
経営政策課 江口 駿 氏
大手IT会社のD&Iと働き方改革、社員同士の絆について学ぶ。社員の負担を減らすオフィス改革や、従業員同士の意思疎通を深めるリモートワーク制度、また、プライベートの充実を推進する制度について伺った。会社が担うIT技術を駆使した、「より働きやすい社会」への貢献も大切なポイント。
Goal 11:Sustainable Cities and Communities
宮城県仙台市 まちづくり政策局 政策企画課 主事 中島 敏 氏
コマツの企業城下町であり、北陸の重要な物流拠点として栄える石川県小松市。SDGs未来都市認定を受けた市としての、多様で持続可能な産業の在り方について話を伺う。子育て環境の向上、女性・高齢者・外国人の活躍、SDGsを推進する企業の実情に着目。
Goal 12:Responsible Consumption and Production
株式会社マザーハウス
生産開発部 田口 ちひろ 氏
杜の都として自然と共生し、防災環境都市として国内外に貢献する仙台市。地域住民の連携や若手リーダーの育成を通じた住みやすいまちづくりについて伺った。地震が多い日本のみならず、海外にも防災、復興、都市デザインのノウハウを伝える市の活動に注目。
発展途上国の職人技術や現地の天然素材活かし、顧客に喜びを届けるマザーハウス。商品を長く使用できるケアサービスや、生産者と消費者が互いを尊重しあうことの大切さについて伺った。
カバン職人と、会社の方針に賛同する消費者との温かい交流にも注目。
Goal 14:Life Below Water
秋田県仙北市 地方創生・総合戦略室
係長 明平 英晃 氏
Goal 15:Life on Land
国立研究開発法人森林・整備機構森林総合研究所 研究ディレクター
平田 泰雅 氏
日本一深い湖である田沢湖を持つ仙北市。絶滅に追い込まれたクニマスの保護プロジェクトや湖の環境管理について伺った。地元住民や学校、行政、企業との連携により、田沢湖の水質をどう改善し、未来の水環境を守っていくのか注目。
森林総合研究所の研究ディレクターに、森林機能や正しい森林保全の在り方について伺った。人間に多大な恩恵を与える森林機能と、産業化や都市化によって破壊が進む自然の実態を探る。現代の技術を活用した新しい林業の在り方にも注目。
Goal 16:Peace, Justice, and Strong Institutions
公立大学法人国際教養大学
学長 モンテ・カセム 氏
国際機関、スリランカ政府、教育界の専門家であり、現国際教養大学学長であるモンテカセム氏への取材。武力紛争をなくすことだけでなく、社会構造・経済・政治などの分野から、格差や暴力のない社会について学ぶ。
Goal 17:Partnerships for the Goals
横河電機株式会社 未来共創イニシアチブ
プロジェクトリーダー 玉木 伸之 氏
児林 貴洸 氏、大内 伸子 氏
「地球の未来に責任を果たす」という経営計画のもと、他企業や教育機関との連携を通じ、持続可能なビジネスを追求する横河電機株式会社。未来共創イニシアチブプロジェクトリーダーにパートナーシップの重要性を伺う。
利用校からの声
与えられる内容や問いが興味深いと生徒たちは、熱心に読み、考え出す、そんな姿が授業中に見られてとても嬉しく感じています。
指導者自身も学ぶことが多く、考えさせられます。たとえば、ジェンダー問題(GOAL5)ならば、教員は生徒への発言や行動が本当に適切なのか、女子生徒だからこうといった決めつけはないか、など改めて考えさせられます。
教員と生徒がともに学び、ともに思考し、みんなに何かが残ります。そんな感覚を受ける教材です。
篠原 弘樹 先生
松蔭中学校・高等学校
グローバル・ストリーム(GS)主任
私たちがなぜ本教材を作ったのか。
◎ 今を生きる力を育むための教材を作りたかった。
弊社の理念は「今、これからを生きる力を」を掲げています。
教材開発の構想段階で今必要な「生きる力」を考えたときに
UNICEFやOECD, 21世紀教育など様々な国際機関が掲げるコンピテンシーの一つとして
「Critical Thinking」がキーワードとしてありました。
新型コロナウィルスの感染拡大や戦争、また生成AI等のテクノロジーの発展、
混沌とした現代社会において、様々な角度から社会問題を考え、その上で自分の意見を表現することがこれからを生きる上で極めて重要な資質能力であるとし、本教材の開発に至りました。
◎本質的にSDGsを捉え、着実な一歩を踏み出してほしい。
最近、SDGsに関するメディアからの報道、
また教育現場にもたくさんの教材が入ってきています。
より多くの人が社会に対して意識を持つことは良いことですが、
同時に見せかけだけのSDGsである「SDGsウォッシュ」や
ブランドとしてのSDGsのように表面的な活動も世間では多く見られます。
「早くSDGsに取り掛からなくては」「簡単にSDGsを学べる方法はないか」、
このようなinstant(即席)な行動ではなく、
思考力や行動力は長い時間をかけて着実に養うものです。
地に足をつけて一歩一歩、本質的に物事を考え、行動していく。
本教材がそのスタートになれば幸いです。